007 ネバーセイ・ネバーアゲイン

0312.jpg最近Blu-ray版が出たのでかなり久々に見た。
前回見たのは10年くらい前だから、良く覚えていなかった。

一応、知らない人のために解説をしておこう。
これはイアン・フレミングの「サンダーボール作戦」を原作にした007シリーズの一作だが、本家のイオンプロダクション製作のものでは無いので、番外編だ。
番外編と言えばピーター・セラーズ主演の「カジノロワイヤル」という、正当な権利を持った者が作った曰く付きの怪作があるが、そういったものとは違い非常にまっとうなボンド映画である。
「まっとう」と言うのには権利処理されているという意外にも理由がある。
これは、ショーン・コネリーが主演なのだ。
コネリーは「ダイヤモンドは永遠に」でボンド役を降板したわけだが、この一作限りで久々に復活したのだ。

イオンプロダクション版と何が違うかというと、現代的な味付けがされている点。
といっても今見ると古めかしい1980年代のだが。
新しいMから古くさいと言われて干されていた007が引っ張り出されるというのは、ある意味では最新作「スカイフォール」に似ていなくもない。
「スカイフォール」では「冷戦時代の遺物」だが、この時代はまだ冷戦のまっただ中というのが違うが。

この映画の見所はなんと言っても悪役ラルゴを演じるクラウス・マリア・ブランダウアーの怪演っぷりだろう。
にこやかにほほえむ彼は間違いなく国際的ビジネスマンそのものなのだが、目だけは全く笑っていないというところが非常に不気味。
そして嫉妬に狂うと。。。

もうひとりの悪役、ファティマを演じるバーバラ・カレラのキレっぷりもなかなか。最後まで狂気渦巻く凄みを発揮し続けた。

特典映像もなかなかの異色。
権利関係や脚本の相次ぐ改訂などのどさくさがよくわかる。

普通はこういったものは自画自賛的なものになるはずなのに、脚本家は「このシーンはこんなはずじゃなかった」とか言うし、挙げ句の果てに監督が「まともな脚本で作り直したい」なんて。

同じ年に公開されたのがロジャー・ムーア主演の「オクトパシー」。
このあたりの本家はかなりぶっ飛ばしているから、むしろこっちの番外編の方がある意味でまともなボンド映画に見える。
興行的には本家の方が圧勝だったそうだけど、インディペンデント系の映画としては本作は異例の興行成績だったとか。

内容はまあまあだけど、コネリー・ボンドのファンとしては嬉しい作品なので、
☆☆☆★★
と言う評価で。

画像引用元 映画.com


mugakudouji
007映画・音楽・TV評価付記事

1件のコメント

  • 無學童子の事件簿

    サンダーボール作戦

    少し前に「ネバーセイ・ネバーアゲイン」を見たが、こちらが元の作品だ。 監督は「ドクター・ノオ」「ロシアより愛をこめて」のテレンス・ヤング。 主演はもちろん…

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