オーシャンズ8

オーシャンズシリーズのリブート版。
公開は2018年。

サンドラ・ブロック演じる、ダニー・オーシャンの妹のデビー・オーシャンが主人公。
出所する冒頭から痛快で、返品するフリをして店から化粧品をだまし取ったり、他人になりすまして高級ホテルに泊まったり、とても鮮やかに犯罪を行ってゆく。

クルーニー版との違いは、集めるのが全て女性という点。
リブート版の位置づけではあるが、クルーニー版から時間は繋がっているようで、何人かおなじみの面々も登場する。

クルーニー版ではある意味で自分達以上の悪党と対決する事になるのだが、本作ではそういった悪党は存在しない。
難易度が高くて挑戦し甲斐のある獲物があるだけだ。

その代わりストーリーは非常にシンプルで、分かりやすい。
それでいてビックリする事の連続。

注目すべきは高慢な女優を演じるアン・ハサウェイ。
目に凄みがあって、性格のおかしな美人を演じるのはこの人にぴったりなのではないか。
実は僕はアリスの白の女王しか見た事がなく、普通の美人を演じているのを観た事がないのだが。

ヘレナ・ボナム=カーターもまた凄い。
今は落ちぶれてしまった著名なデザイナーを演じているのだが、そのオドオドぶりが滑稽。それでいて、一時代を築いたデザイナーの凄みも出している。
この人はアリスではやたらと処刑する赤の女王を演じていたのに、「英国王のスピーチ」ではジョージ六世を支える献身的な妻を演じている。
この変幻自在ぶりが凄い。

サンドラ・ブロックの相棒を演じるケイト・ブランシェットの演技がとても味が合って良い。やはり友情なんだな。

主要な舞台となるパーティに参加するセレブたちが、カメオ出演の本人役ばかりというのも楽しい。

また、高級ブランドのカルティエやファッション誌ヴォーグ、メトロポリタン美術館が酷い目に遭わされるのにそのまま出て来るあたり、映画に対する理解があって素敵だなと思った。

スピード感というところで言うとクルーニー版に劣るけれど、わかりやすさとセンスという点ではまさる。
そして、サンドラ・ブロックが美人で格好良い。

☆☆☆☆★

画像引用元 映画.com

mugakudouji
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