文化なのか、リサイクル品なのか

うまいこをと考えるな、と思う。

新たな中古対策の形を大手メーカーが提唱します。

EA SPORTSは新たに「オンラインパス」を導入すると発表しました。

「オンラインパス」は追加コンテンツをダウンロードする権利を提供するもので、新品のゲームソフトに一つのコードが付属します。

「オンラインパス」が使えるのは一度きり。中古でゲームを買った場合、前の持ち主が「オンラインパス」を使ってしまっていれば追加コンテンツはダウンロードできません。

「オンラインパス」は別売りもされており、10ドル(約920円)で購入すれば中古でも追加コンテンツが手に入ります。

6月に発売される『タイガー・ウッズ PGA TOUR 11』のプレイステーション3・Xbox360版から付属し、同ゲームではドライバーがダウンロードできるとされています。

EA SPORTSは「オンラインパス」を中古販売と戦うためのものではない、と説明。
「中古販売は消費者と我々のダイレクトな関係を促進するものと見ています」とコメントしています。

DLC(ダウンロードコンテンツ)と中古対策の融合は各社が模索中。Biowareも同様の機能を持った「ケルベロス・ネットワーク」を提供しており、10ドル前後という相場ができつつある模様です。

結局これは、ゲームと言うよりはコンテンツの中古販売対策と言うことなのだが、ゲームばかりやり玉に挙がって、他のコンテンツではほとんど話題にならないのはどうしたことだろう。

ゲームと同様なものに分類されるものには、映画などの映像コンテンツ、音楽コンテンツ、書籍・雑誌などがある。

書籍・雑誌に関しては、中古文化は花盛り。
新刊のコミックスを新古書店で安く販売する点については議論があったが、それ以外は問題にならなかった。
映像・音楽に関しては、中古販売は話題にすらならず、違法コピーの流通の問題の話題ばかりとなった。

古書が問題にならないのはなぜか。

  • 作り手側も古書の恩恵を受けているから
  • 書籍は制作にゲームほどの大きな資金が必要ないから
  • 古書販売はすでに文化として認知されているから

といったところか。

資金があまり必要ないという点では、音楽もそうかもしれない。

映像は莫大な資金をかけて制作することが多いが、映画として上映するため、あるいは放送するために制作し、役目を果たした後でDVD等のパッケージ販売が行われるので、問題が少ないと思われる。

コンシューマ機向けのゲームの場合、開発の莫大な費用がかかるのに、パッケージが売れなかったら回収ができない。
中古がいち早く流通してしまうと、本来売れると思われていた新品の販売数が減り、制作会社に入ってくるお金が少なくなる、という理屈か。

記事の方法の場合、中古販売でも制作会社にお金が入ってくることになるから中古市場と戦わなくてすむ。
なるほど、中古販売会社を訴えたりするよりも、建設的な解決方法である。

古書には、すでに入手不能のコンテンツを市場に流通させるということもある。
そういう点が、古書を文化として認定する人が多い理由だと思う。

ゲームやDVD・CDは今のところ所詮は中古でしかない。
リサイクル品なのだ。

そういったものが、いつか文化に昇華する日は来るのだろうか。

ところで、ここにあげたあらゆるコンテンツは、ゆくゆくは完全にデジタル化され中身のみの流通、オンラインでの流通になる可能性が強い。
そうなった場合、廃盤が存在しなくなる代わりに、中古市場も存在できなくなるだろう。

すでに文化となった商品を取り扱う業者は安泰だが、ただの中古品の業者は失業するに違いない。

無學童子
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