語られざる事件
サーバを移転するにあたって気をつけなければならないのは、移転元と先のサーバの仕様の違いである。
同じ機能を装備していても実装方法が違うことが多い。
PerlでのCGIが使えたとしても、バージョンが違ったり、コマンドの場所が違っていたりする。
その場合は、それぞれに適合するようにCGIスクリプトを書き直さなければならない。
Diogenes Clubは2005年秋から、FreeStyleWikiによってサイトを構築している。
普通のホームページと何が違うかというと、ローカル側(つまり自分のPC)では何もやることがないと言うこと。
普通のページは、自分で、あるいはホームページビルダーで、HTMLで記述したファイルを作って、FTPソフトで自分のサーバの所定の位置にアップロードする。
Wikiが決定的に違うのは、全てブラウザだけで完結すると言うこと。
FreeStyleWikiなるソフトが僕のサーバで動いていて、ブラウザでアクセスし、好き勝手にコンテンツを書いてボタンを押すとそれがホームページとしてアップされる。
書き換えたいページがあればそのページを表示し、「編集」というボタンを押せばよい。
既存のやり方の場合、コンテンツが多くなってくると管理が面倒になる。
新たなページを作ったとしよう。
すると、まずはトップページからそのページへのリンクを作らなければならない。
「更新情報」なるページを作っていたら、そっちも更新しなければならない。
更新するたびにユーザにメールマガジンを送っている場合もあるだろう。
Wikiなどのシステムの場合、最初に設置さえしてしまえば、後は内容の作成だけに没頭できる。
上記の例の場合、内容のページさえ作成したら、後はほぼ自動で最初の取り決め通りに動作し、自動的に更新なりメールの送信なりを行ってくれる。
コンテンツの執筆者が複数いる場合、管理作業は基本的には一人だから、管理人以外の執筆者は基本的にコンテンツを書いて管理人に送って、アップロードしてもらう場合が多い。
Wikiシステムならそれも問題ない。
基本的にはコンテンツの執筆者が、自由にログインして自由に書き込める。
(Diogenes Clubは基本的にオープンに編集できるが、残念ながら誰もやってくれない。僕のページという印象が強いためだろうか。)
Wikiにはそういうメリットがあるため、Diogenes Clubで導入してからは更新がずいぶんと楽になった。
なかなか時間がとれない中で、携帯からでも更新できるのだ。
ただ、どんなに便利なシステムでも欠点はある物で、サーバへの設置に関して、それなりに高度な知識がいるのだ。
設置してしまえば後はものすごく簡単なのだが。
で、うまく設置ができても、移転となるともっと大変。
新規にインストールするよりも、既存のデータを損なわずに移し替える方がもっと大変。
で、いろいろと苦労してお名前ドットコムの共用GSサーバから、さくらインターネットのサーバに移転したのだが、少なくともDiogenes Clubuに限っては、ほとんどトラブル無く移行できた。
サーバが替わったことに気づかない人もいるんじゃないだろうか。
ま、DNSの設定を間違えて、数時間アクセスしにくくはなったけど。
こっちのブログの方は多難だった。
連休中にアクセスできなかった人もいるんじゃないだろうか。
あれは、僕が設定を変えたりして遊んでいたから。
たぶんこのエントリーがアップされる頃には、安定運用していると思う。
ただ、表示が重いのを何とかしないと。。。
1999年開設以来、今回で5回目の移転。途中からは独自ドメインになったから、ユーザの人は特に移転が気になるようなこともなかったと思うけど、管理人としてはそれなりに苦労はあるもの。
さて、昔作ったページに関しては、全部ローカルPCからアップロードしているので、当然のことながら手元にデータが残っている。
Wikiにしてからはデータが残らないので、月に一回程度サーバからバックアップをとっている。
今回の移転に当たっても、当然ながらバックアップをとった。
さて、その際に古いコンテンツをいくつか見かけたのだが、どうも僕はやっていることに成長がない。
風呂敷を広げるだけ広げて、結局たたまなかった件が多数発見された。
「これからこういうことを書く」と予告して、結局アップしないまま。
言い訳になるけど、予告したコンテンツって準備だけはちゃんとしている。
中には実際に書いた物もある。
なぜそれをアップしないかというと、いろいろ理由があるけれど基本的には
- 時事ネタ的で時機を逸した
- 書いたコンテンツが僕の基準に満たなかった
- 時間が無くて書かずじまい
の3つに集約できる。
実際、このブログの記事として1年ほど前に予告した「ホームズと紅茶」はちゃんと書いている。
書いているけど、レベルが低すぎて発表できない。
Diogenes Clubの「エピソードガイド」は骨格はちゃんと作ってあるが、まだ執筆していない。
10年前に予告した「面白い明治時代の洋楽」は、僕が大学で専攻した分野だけに、あまりにも本格的過ぎたのと、JASRACへの許諾の問題で断念した。
ということで、準備だけはしてあるので、「ホームズと紅茶」「エピソードガイド」を読みたい人は、僕が書き上げるまでご辛抱を。
誰か「読みたい」というメールでも送ってくれれば、モチベーションが上がるかも。