国外退去：のり子さん残し、両親は比に帰国へ

不法入国で国外退去を命じられ、家族３人での在留特別許可を求めていたフィリピン人のカルデロン・アランさん（３６）＝埼玉県蕨市＝の一家は１３日、東京入国管理局と協議。一家の代理人の弁護士によると、中学１年の長女のり子さん（１３）を日本に残し、夫婦は４月１３日に帰国することにした。のり子さんの２年生の始業式が４月８日に予定されており、両親は始業式を見届ける。のり子さんは親族に養育してもらうという。

あたりまえ。
いかなる理由があれ、不法入国は犯罪であり、許されるものではないのだ。
誰が知恵をつけたのか知らないが、自分たちの犯罪を棚に上げて、情に訴える作戦には違和感を覚える。

のり子さん本人には何ら責任はなく、僕も気の毒に思う。
でも社会の原理。原則は、個人の幸・不幸より優先順位が高いのだ。

不法入国を許さないことは、一言で言えば日本国民を守るため。
今回の件で両親の特別在留を許してしまえば、悪い前例を残すことになる。

マスコミ報道だと、
入管＝加害者
不法滞在者=被害者＝かわいそう
という構図が見える。

でも本当は、
不法滞在者＝犯罪者
なのだ。

本来なら、家族全員強制退去にすべきだ。
それを、娘に在留許可を与え、両親に再入国許可を与えるというのは、僕から見れば甘すぎるほどの過度の温情措置だ。

この一家を支援したいと考えるなら、全員退去させて、のり子さんがフィリピンでも困らないように、側面から支援するというのが筋だろう。

原理・原則を曲げることは、法治国家の根幹に関わる。