読書つれづれ4 私の読書履歴

 私が一番最初に買ったといえる本は「ドラえもん」27巻である。この本はあまりにもぼろぼろになってしまったため後に買い替えたので今はないが、私の漫画本のルーツである。
 活字本のルーツといえば正確な記憶はないが、「怪人二十面相」であろうか。学校図書館で読んだことが記憶がある。小学2?4年生頃であったか。この頃は近所の図書館でSFものを読んでいたようだが内容は全く記憶がない。私のコレクションの大きな柱である「シャーロック・ホームズ・シリーズ」などを読んだのは小学校高学年の頃であるがあまり面白いとは思わなかった。「あすなろ物語」も読んでいたと思うが理解できなかった。
 小学校高学年から中学校2年ぐらいまでは、星新一を読んでいた。中2のころ引っ越してしまった女の子に星新一のシリーズをごそっともらった記憶がある。
 今の読書傾向にくっきりと跡を残しているのが中学校2年以降である。渋谷の塾に通い始めて、国語や英語の問題で色々読まされた。鴎外や漱石を初めて読んだのはこの頃である。「シャーロック・ホームズ」はこの塾で英語の問題文で読み面白かったのですぐに新潮文庫の『シャーロック・ホームズの冒険』を買った。この頃既に蔵書は500冊を超えていたと思う。
 中学2年生にして既に蔵書が500冊というのは誇張でもなんでもない。その内訳はほぼ90%は漫画(雑誌も含めて)であり、それ以外は一般の書籍である。この後の増加量がすごい。1992年の最後のころには約800冊(50万円相当)であったが、95年末の調査では1680冊(103万円相当)、そして現在11はおよそ1900冊(125万円相当)である。足掛け6年で4倍近い伸びである。こうして書いてみて本人もびっくり。但し漫画の割合は相対的に低下して、今では凡そ50%である。
 そもそも、漫画とはいえ大学生で500冊という蔵書を持つ人はいるだろうか。ここで思うのは、私は基本的に蔵書家であり、読書家ではないということだ。だがしかし、読書日記もつけないのに割合と正確に本を思い出せるのは現物がほとんどここにあるからであって、この点だけはいいことだ。
 高校時代くらいになると、小説は極端なほどに読まなくなり、ノンフィクションに走るようになった。その中でトム・クランシーや荒巻義雄の艦隊シリーズを読んだのは、そこにはノンフィクションにかなり近い形の、あるいは小説であることよりも思想書の手引きといえるような形を見出したからであった。また、この時期中学時代の読書の再発見をする。漱石や鴎外を読み返すのである。またホームズも読み返し、現在のホームズ本収集につながる。
 漫画のほうはどうか。小学校で最初の漫画「ドラえもん」を買った後は、藤子不二雄に走った。在学中に全巻がそろった「ドラえもん」をはじめ「海の王子」や「キテレツ大百科」「バケルくん」「オバQ」などである。
 中学生になってもこの路線は変化しなかったが、藤子の大人向けの作品にも手を出した。「まんが道」や「少年時代」、あるいは「藤子不二雄SF短編集」の「劇画オバQ」などである。またこれに加えて手塚治虫や石森ノ章太郎にもてをだす。「美味しんぼ」「水滸伝」「項羽と劉邦」もこのころである。飛躍的に蔵書数を増やすきっかけとなったのは「こち亀」「ドラゴンボール」である。これらは小学生のころから買ってきたが、より充実するのはこの時期である。
 高校生になってからはやや趣向が拡大してくる。変な、というよりかオタクに漫画を読み始めたのである。雑誌「ガロ」につきる。また従来読まなかった少女漫画も入り出した。このあたりは特定の同級生の影響もあろう。竹本泉、日渡早紀、吉田秋生、あだち充、杉浦日向子、丸尾末広、かわぐちかいじ、その他もろもろが私の漫画のメインに入り込んで、藤子不二雄などを追い出してしまった。
 最近は魔夜峰央や吾妻ひでおに興味があり、今後はこれが私の蔵書を更に拡大することであろう。
初出「探書手帳9/10/11」(1996/12-1997/02)読書つれづれ4


いや、追記することなんか何もない。
僕の蒐書癖は何らかわることなく、そして経済力を持ってしまったがために、よりいっそう過激に突き進むのであった(笑)
本日のお買い物
「ワンダーJAPAN―日本の《異空間》探険マガジン 1」
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