茶番劇

突然の辞意表明により不信任案否決、そして謎の「一定のめど」。
政治っていうのは摩訶不思議だね。

それにしても菅直人っていう人は、なぜここまで総理の職にこだわるのだろう?
その理由が知りたい。
ここまで追い詰められたら普通はやめる覚悟をして条件闘争すると思うのだが。

今回わかったのは、菅にしろ鳩山にしろ小沢にしろ、そして谷垣も、結局被災地のことなんか後回しなんだよな。
象徴的なのはあの確認文書で、最初が「民主党を壊さないこと」だって。
災害の件は三番目だった。

前日まで賛成するといっていた鳩山が反対に動いたのは、自分のグループでついてくる人がいなかったから。
だって、大義がないんだもの。
小沢は派手に動こうにも資金問題の足かせがある。
谷垣は結局自分の当内部からの突き上げでこんなふざけたタイミングで不信任案を出さざるを得ずというところ。

今回のこの不信任案騒動でおかしいのは、菅をやめさせた後の顔がないこと。
谷垣はこの騒動の中で、「次のリーダーは自分だ」とは言っていないんだよ。
次が見えない中で仮に可決しても、国民の支持なんか得られるわけがない。
強気に発言しているけど結局自分の党をまとめ切れていない谷垣にはリーダーシップはない。
その点は菅と似たようなものだが、その上菅にはある老獪さというか図々しさが見えないからもっと始末が悪い。

政治不信というけれど、結局その役者を送り込んでいるのは国民なわけでしょ。
「政治家はバカしかいないからそのバカに投票せざるを得ない」というけれど、頭がよい人は政治家なんかにならないでもっと儲かったり尊敬されたりする仕事をやるだろう。
それに、理想を語る政治家ってのは日本人にはウケが悪い。宗教家っぽい胡散臭さが感じられちゃうから。
あるいはプロ市民としてみられるかな。

日本の政治がこんなになってしまうのって、やはり国民性だと思うんだよな。
つまり、国民が変な意味でしっかりしているから、政治がおかしくてもとりあえず回っちゃうってこと。
たとえば日本が、皆が商店を襲うような暴動が起きたり、軍が不穏な動きをしたり、武装勢力が地方都市を支配下に入れたりするような世界的にはごく普通の国だったら、こんな馬鹿げた政局なんて起こりえないのだ。

東京に住んでほとんど被害を受けていない僕ですら人生観が変わるような大災害が起こっても、結局この国は脳天気で平和ボケなのだ。

無學童子
時事東日本大震災

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