妄想テレビ局 時代劇編

鬼平犯科帳が好き。時代劇チャンネルが好き。というわけで。前回に引き続き、こんな番組があったら、という妄想を。
一時間番組。映画会社による制作で放送は民放。
前回とは違って、設定的な話を。

1:あばれ天皇忍び旅
旅する商家の隠居とは、世を忍ぶ仮の姿で、実は前の天皇陛下であったという設定。だから正確には上皇だね。
時代は、徳川斉昭あたりのころ。
悪の匂いを嗅ぎ付けて、決定的なところで殺陣となるのは常道通り。
登場シーン
悪人「何者!!」
BGMは雅楽の音色で、仮面を被った公家姿の男が現れる。
悪人「お前は何者じゃ!」と問うと、男は仮面をはずす。同時に、着物に繍してある御紋が見える。
そして、お付の者がどこからともなく現れ、
「頭が高い、畏れ多くもこちらにおわすは太上天皇にあらせられるぞ」
悪人怯むものの構わず「曲者じゃ、出あえ出あえ」
となる。

2:大忍者戦争
時は江戸初期。服部半蔵率いる伊賀忍軍が主人公。
豊臣方が各地で引き起こす謀略に、伊賀忍者が苦戦しながらも対処していく話。
最終的には大阪の陣で豊臣方は決定的に敗北するのは史実の通りだが、その裏で忍者同士の熾烈な戦いがあった。
で、横山光輝や山田風太郎張りのありえない忍法続出。海外輸出も考えてアクションは派手に。

3:大忍者戦争 別バージョン
上記のバージョンの、さらにありえない版。
大阪城を司令部とする悪の組織豊臣(総帥は淀君)が、徳川幕府を倒すために、怪獣怪人を作り出して各地で暴れさせる。
徳川方の忍者たちは、城形の巨大からくり人形を駆使して、これを退治する。

どれも似たようなものがあったような気がしないでもない。。。

4:大河ドラマ「卑弥呼」
データが少ないのでやりたい放題ということで。魏に行くシーンとか、結構ダイナミックな映像になりそう。

5:「二つ枕」
杉浦日向子原作。ぜひ見てみたい。一話完結。

話は外れるけど、時代劇における一般的な江戸の時代設定って、いつごろなんだろう。
江戸初期・中期・後期で、文化的なところはまったく違うはず。
太秦とか、決まったところで撮影しているため、地方の宿場町がみんな一緒に見える。実際のところ、時代と場所で様式はまったく違うのにね。
それに、奉行所って言うと、どうして南北の町奉行しか出てこないのだろう。時代によっては、中町奉行所もあったのに。

考証上の疑問
・千両箱は約20キロの重さ。担いで一人で走れるとは、盗賊もかなりの超人だ。あと、蓋に「千両」とか書いてあるけど、「盗んでください」と言っているようなもんだよね。
・お白洲が外にあるということは、雨の日はみんなずぶぬれ。
・御用提灯のデザインが実際の当時のものと違う。
・借金の証文とかに朱印が押してあるけど、学生時代に古文書を色々見てきた私は、町人レベルの朱印は見たことがない。朱印は将軍や大名だけ。
・当時の屏風などを見ても、「表札」「門札」はない。実際、不便だったので、江戸切絵図などのガイドブックが良く売れたとか。
・無宿人は旅籠に泊まれない。木枯らし紋次郎どうして泊まれたのか。
・小石川養生所って、イメージは良いけれど、実際は横領などの不正が横行し、医者に対する診療報酬もなかったから、散々な手抜き診察だったそうだ。あと、不潔だったと。

もう少し考証を大事にしてほしいと思う。
「てめえら、グルだな!」とか、橋げたがどう見てもコンクリとか、突っ込みどころが満載なのな、それはそれで楽しいけれども。

mugakudouji
妄想

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