姉歯建築士の事件について

耐震偽造の事件について、あちこちで色々と書かれているが、私見を少々。
この事件の因果関係や真相はともかく、被害者に対するお金の面は一体どうなるのであろうか。
公費の投入を唱える人がいるが、それは果たして適切なことであろうか。
どこにこの犯罪の主体があるにせよ、被害者側から見ればヒューザーやシノケンなどの建築主に、お金を請求するのが妥当なのは間違いない。
ところが、シノケンはともかく、ヒューザーという会社は、どうも資金が調達できないのでは、という疑問がある。
保険にも加入していなかったそうだから、ヒューザーが倒産した場合、購入者には不良物件とローンだけが残ることになる。また、建物によっては取り壊す義務も残る。
ヒューザーは購入価格の106%での買取を提案したそうだが、ローンの部分をヒューザーが肩代わりする、という内容のものなので、ヒューザーが倒産した場合、ローンが残るばかりか物件の所有権も購入者には残らないことになる。
このヒューザーはあつかましくも国土交通省に公的資金の低利融資を申し込んだそうだが、こういった事情の中では、道理としてわからなくもない。
一連の報道を見ていると、ヒューザーという会社はこの犯罪の主体と見て取れなくもない。だとすると、公的資金を投入した場合、泥棒に追い銭、ということになる。
建設を担当した木村建設はすでに破産だし、姉歯建築士に支払能力などあろうはずもない。この上ヒューザーがつぶれれば、被害者は本当に泣き寝入りだ。
しかし、だからといってここに公的資金を導入する道理はない。そもそもそういった法律はないし、あとから作るのもおかしな話だ。
振り込め詐欺にだまされてお金を失ったとしても、捕まった犯人にお金がないからといって、国が全額を補償することはない。
今回の事件も同じで、言いにくいことではあるけれども、被害者に国が補償することはあってはならないのだ。
もし今回の件を例外として国がお金を出すならば、税金の公平の原則から言って、全国でたくさんおこっている欠陥住宅の件も補償しなければならないし、振り込め詐欺の被害も補償しなくてははならない。
もし国や自治体がお金を出すことがあるとすれば、ずさんな検査についての責任分の負担と、国民に最低限度の生活を保障する制度のため以外にはない。

mugakudouji
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